『華文』は日本の伝統文化財である西陣織の代表的な柄の一つである華文柄より、その美しさに魅せられて命名しました。
 華文柄は仏教の世界観をあらわすサンスクリット語の曼荼羅(マンダラ)を織物の柄を基に花曼荼羅とも称される美しい柄です。深い意味を持つマンダラの世界はこの世の宇宙の法則(神羅万象)を示し、アートとしても発展しました。
 また人の心とも深いつながりをもち心理学の治療(ユング)にも用いられる不思議なパワーをもった図柄でもあります。そんなパワーを持つ華文の魅力を素晴らしい西陣織の美術織物として帯地に、さらに装飾茶箱へと生まれ変わるお手伝いをさせていただきたいと思います。
 華文ではインテリア茶箱の認定インストラクターによるオーダー製作・販売・製作教室を運営しております。

鈴木千鶴 Suzuki Chizuru

 生まれは東京ですが、母方は近江商人の発祥の地、現在の滋賀県東近江市の出で、祖父は近江商人として大阪船場で商いをしておりました。幼少の頃から書家(日展会友・故人)だった母の影響もあり日本の伝統文化に興味を持ち、季節ごとに京都のお寺やお庭を訪れておりました。大学でも文化学科で文化史を学びました。(博物館学芸員有資格)

 その後、神奈川県川崎市で260年続くお茶業を商う家に嫁ぎ、毎日の商売にかかせない茶箱を目にすることになります。
関東では茶箱は一家に一台と言われる昭和の収納箱で、どこの家の押入れにも入っている木の箱でしたが、時代の流れと共にその重量などによりだんだん収納には不向きになっておりました。25年前にスウェーデン大使館で、初めて茶箱のリメイク術を見たのがきっかけで、後にインテリア茶箱の技法を知り、家具としての新しい活路に出会い今日に至ります。しっかりした材料で作られた茶箱はほんの少しのDIYで家具として生まれかわります。

 京都に仏像彫刻のお稽古にうかがう機会をいただき、10年の月日の中で、お教室のある西陣(千本寺之内)で出会った西陣織にさらに魅せられ、美しい伝統文化を身近で常に感じられたら素晴らしいと思い茶箱に施すようになりました。華文茶箱は美しい金欄の宝箱として、新たに現代の生活の中で輝き、また実際収納箱としてもお使いいただけるものとして様々な茶箱を創作しております。

茶葉を保存していた本来の状態
インテリア、小物として再生
収納付きスツールとして使用

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